『PRESS PLAY』の前にLISA入門――「LALISA」のタイから「SaWaDiKa」のバンコクまで、歌の中の地図
10月23日のEPを前に、6曲を選びました。タイから韓国を経て、パリと東京を通ったLISAの歌の中の地図は、またバンコクへ戻ってきます。

BLACKPINKのLISAが10月23日(金)、EP『PRESS PLAY』をリリースします。9月にアメリカNBCの『ザ・トゥナイト・ショー』に出演したLISAは、このEPには自分のルーツから今いる場所までの旅を込めていて、曲にタイの要素をたくさん入れたと紹介しました。その言葉に沿って、ソロ曲の歌詞に出てくる国や都市、お金の名前をつなげてみました。タイから出発して韓国を経て、パリと東京を通り、またバンコクへ戻ってくる地図の上の6曲です。歌詞は公式映像の概要欄とBugs、クレジットはBugsに基づき、場面の時刻は公式映像で直接確認しました。
ひと目で
| 年 | 曲 | 歌の中の地図 | 最初に見たい場面 |
|---|---|---|---|
| 2021 | 「LALISA」 | 「태국에서 한국 거쳐 여기까지」(タイから韓国を経てここまで) | 2:27 先のとがった金色の冠 |
| 2021 | 「MONEY」 | ウォン・円・ドル | 2:45 「MONEY IS A TERRIBLE MASTER…」のネオン |
| 2024 | 「ROCKSTAR」 | バンコクの略称「BKK」 | 0:06 「TEXAS」の看板がともる夜の通り |
| 2024 | 「Moonlit Floor (Kiss Me)」 | パリの黄昏 | 1:21 誰もいない劇場の舞台 |
| 2025 | 「Dream」 | 東京のあの夜 | 3:10 韓国語と日本語が行き交う台所 |
| 2026 | 「SaWaDiKa」 | バンコク・バーツ・トゥクトゥク | 2:24 「Thanon Rong Mueang」の標識 |
2021 · 「LALISA」
2021年9月10日に出た1stシングルアルバムのタイトル曲です。Bugsのアルバム紹介にあるとおり、タイトルはLISAの本名ラリサ(Lalisa)から取られ、作詞はTEDDYとBekuh BOOMが手がけました。地図の出発点は、ミュージックビデオの2:32ごろに流れるラップの歌詞「태국에서 한국 거쳐 여기까지」(タイから韓国を経て、ここまで)です。その直前の2:27、先のとがった金色の冠をかぶったLISAが、指を後ろへ反らせます。タイの公共放送Thai PBSは、この冠を、タイの伝統舞踊で女性の役が花を付けてかぶる「Rad Klao Yod」(รัดเกล้ายอด)だと伝えました。後ろの石のセットは、LISAの故郷ブリーラムにあるパノムルン遺跡を模したものだそうです。Apple Music
2021 · 「MONEY」
同じシングルアルバムに収録された、ブラスとピアノが引っぱるミニマルなヒップホップ曲です。ミュージックビデオの代わりに、9月24日にパフォーマンスビデオが公開されました。この曲の地図は歌詞のいちばん最後にあります。「Watch how my wons and yens and dollars be droppin on you」、ウォンと円とドルが降り注ぐのを見て、という意味です。韓国、日本、アメリカのお金ですね。パフォーマンスビデオの最後の場面、2:45には、夕暮れの道路の向こうの鉄骨の看板に、赤いネオン「MONEY IS A TERRIBLE MASTER BUT AN EXCELLENT SERVANT」がともっています。お金は悪い主人だが、すばらしい召し使いだという意味です。Apple Music
2024 · 「ROCKSTAR」
2024年6月末にLLOUDとRCAレコードから出たシングルで、翌年の1stフルアルバム『Alter Ego』にも収録されました。「LALISA」と「MONEY」にはなかったLISAの名前が、今回は作詞・作曲に入りました。ライアン・テダー(Ryan Tedder)ら5人と一緒です。歌詞には「Been MIA BKK so pretty」が出てきます。BKKはバンコクの空港コードであり、略称でもあります。すぐあとには、行く街はどこも自分の街だという「Every city that I go's my city」が続き、サビには日本語で「hai hai」と答える行もあります。ミュージックビデオはバンコクの中華街ヤワラートで撮影されたと、バンコク・ポストが伝えました。0:06、夜の通りに「TEXAS」「ROONGSARP TRAVEL」と、漢字やタイ文字の看板が一緒にともっていて、クレジットにはタイの現地制作会社TAPRODの名前もあります。Apple Music
2024 · 「Moonlit Floor (Kiss Me)」
2024年10月に出たシングルです。タイトルのかっこの中の「Kiss Me」は、シックスペンス・ナン・ザ・リッチャーが1998年にシングルで出した曲です。その曲を書いたMatt Slocumがクレジットに入っていて、ビルボードは原曲のメロディーと歌詞を借りた曲だと説明しました。原曲の「Kiss me beneath the milky twilight」(ミルク色の黄昏の下でキスして)が、ここでは「Kiss me under the Paris twilight」に変わりました。黄昏にパリという住所が付いたわけです。「Bonjour」とあいさつする緑の目のフランスの少年も出てきます。バンドと一緒にライブで歌うパフォーマンスビデオの1:21には、誰もいない劇場の舞台のスポットライトの下で、両腕を上げた後ろ姿が見えます。Apple Music
2025 · 「Dream」
2025年2月28日に出た1stフルアルバム『Alter Ego』の収録曲です。LISAが作詞・作曲に参加しました。終わった関係について、「東京のあの夜」のせいでまだ私を憎んでいるのかと問う歌です。その年の8月には、日本の俳優・坂口健太郎と撮った5分のショートフィルム・ミュージックビデオが公開されました。今年9月のMTV VMA「ベストポップ」受賞のニュースは、NONOLの9月28日のブリーフィングにあります。3:10から続く台所の場面では、二人が違う言葉で会話します。LISAが韓国語で、生まれ変わったら何になりたいかと聞いて、木になりたいと言うと、坂口健太郎は日本語で、その木の前の湖になると返します。字幕は逆で、韓国語のせりふには日本語を、日本語のせりふには韓国語を、英語と一緒に出しています。3:28の日本語字幕「私は木になりたい。」が、LISAの韓国語のせりふ「나는 나무가 되고 싶어」です。Apple Music
2026 · 「SaWaDiKa」
9月4日午前9時(KST)に公開された『PRESS PLAY』の1曲目です。タイトルはタイ語のあいさつ「サワディーカー」(สวัสดีค่ะ、こんにちは)で、LISAが作詞・作曲に参加しました。今回はバンコクがそのままの名前で歌詞に出てきます。「Bang bang Bangkok bang」の次の行では、タイ語で「すごく上手」という意味の「geng mak」を叫び、タイのお金バーツ(Baht)が口座に入っていきます。「MONEY」のウォン・円・ドルの横に、バーツが並んだわけです。ミュージックビデオはバン・ジェヨプ(Bang Jae-yeob)監督がバンコクで撮影しました。エンドクレジットには、「ROCKSTAR」のときと同じタイの現地制作会社TAPRODと、ムエタイ選手5人の名前があります。0:39、白い鉢巻きを締めた選手たちの間にLISAが立ち、1:27にはトゥクトゥクの座席の向こうで踊ります。2:24、列車のホームの向こうに見える標識は「Thanon Rong Mueang」(ロンムアン通り)です。Thai PBSが挙げた撮影地、フアランポーン駅の横の通りです。NONOLの9月の新曲リストにも入っています。Apple Music
10月23日『PRESS PLAY』
公式ストアは『PRESS PLAY』を、1stフルアルバムのあとに出す6曲入りのEPだと紹介しています。タイというルーツをたたえ、すべてが始まった場所を思い出させる、LISAのいちばんパーソナルなアルバムだそうです。1曲目の「SaWaDiKa」が9月4日に先に出ました。LISAは9月の『ザ・トゥナイト・ショー』で、残りの曲のタイトルはファンへのサプライズだとして明かさず、次のシングルは4曲目だと話しました。曲ごとに性格が違うので、続けて聴くと一本の映画のようで、再生ボタンを押すだけでいい、というのがタイトルの意味です。Apple Musicで事前追加
ドキュメンタリー『ALWAYS LALISA』は9月にトロント国際映画祭で初上映され、10月12日から映画館とIMAXでの限定上映が始まりました。11月には、ラスベガスのシーザーズ・パレスにあるザ・コロシアムで、一つの会場で何日も公演するレジデンシー公演「VIVA LA LISA」が開かれます。9月29日に2公演が追加され、12・13・14日と27・28・29日の計6公演です。
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NONOL 編集部
NONOLマガジン編集部。いい曲を先に聴いて、手渡します。
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