言えなかった話が遊び場に届きました — HAINA MAIKA PUANA「Soliloquy2」
Coconut juiceのつぎ、同じ席で、今度は静かな一曲を。

3行まとめ
- HAINA MAIKA PUANAの「Soliloquy2」がNONOL LIVEに届きました。
- 低いメロディーで、言えなかった話を差し出すアコースティックな曲です。
- 前回の「Coconut juice」に続いて、同じセッションから違う手ざわりの曲を取り出しました。

Coconut juiceの隣の席
前回の遊び場に来ていたのは、HAINA MAIKA PUANAの「Coconut juice」でしたね。避暑地のような、明るくてさっぱりした曲でした。今日は同じステージから、正反対の手ざわりの曲を取り出しています。「Soliloquy2」です。
| Coconut juice | Soliloquy2 | |
|---|---|---|
| 温度 | 明るくさっぱり | 低く静か |
| 時間帯 | 昼 | 夜 |
| 聴く場所 | 窓を開けて | 灯りをひとつだけ |
タイトルのとおり、ひとりごとのような曲です。誰かに大きく叫ぶのではなく、自分の中で静かにまわっている言葉たち。Coconut juiceが昼の曲なら、こちらは夜の曲に近い。
低い声で
「Soliloquy2」は、メロディーを大きく押し出しません。低い歌声とアコースティックな伴奏が、言えなかった話をゆっくりほどいていきます。言いたかったけれど言えなかったこと、心に残ってまわり続けている言葉です。
こういう曲は、大きなステージよりNONOL LIVEのような近い場所のほうがよく届きます。派手な照明や編集がないからこそ、声にふくまれた小さな震えがそのまま伝わるからです。息をととのえる間、ギターの弦で指がすべる音、半拍おくれて入る最初の一節。スタジオ音源なら消してしまうものが、ここでは曲の一部になります。
タイトルの「2」も、そのまま通り過ぎるにはもったいない。一度したひとりごとをもう一度取り出すというのは、あのとき言い切れなかったということですよね。心に残った言葉は、たいてい一度では終わりません。この曲はその二度目の試みを隠さずに、タイトルへ書きつけています。
同じ人の昼と夜
ひとりのアーティストの明るい曲と暗い曲を、数日のあいだに並べて聴けるのは、思っているより貴重な経験です。ふつうはアルバム1枚を聴き通すか、何年か見守らないと分からない幅を、2曲で確かめられるのですから。
同じ人が昼にも夜にも歌う、と知ること。ひとりのアーティストを好きになるのは、そこから始まるのだと思います。ヒット曲ひとつで覚えているより、この人の静かなほうを知っているということのほうが、ずっと長くもちますから。
遊び場で聴くということ
NONOL LIVEは、ステージと聴く人の距離が短い。だからこういう曲がよく合います。大きくしなくてもいいし、完璧に仕上げなくてもいい。むしろ仕上げるほど失われるものがある曲ですから。
遊び場という言葉を使う理由も、そこにあります。うまくやらなければならない場所ではなく、やってみたいことをやってみる場所。明るい曲を歌った人が、数日後に静かな曲を持ってきても、少しもおかしくない場所です。
今日一日が静かに暮れていくのなら、この曲でその終わりを満たしてみてください。言えなかった話があるなら、この曲が代わりに少しだけ引き出してくれるかもしれません。
今日も、遊び場に歌が届きました。
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NONOL 編集部
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