夏の終わりに汗を置いて — KISS OF LIFE「SWEAT」
8月4日に出た3枚目のシングルです。タイトルが一語の単語です。

夏にかく汗は、たいてい厄介なものです。洗って出てきてもまた出てくるし、服に跡を残すし、人のあいだで気になります。
けれど汗には別の顔もあります。何かをしていた証拠、という顔です。じっとしていれば出ないものですから。
KISS OF LIFE が8月4日に出した曲は、その二つ目の顔の側に立っている曲です。

夏の終わりに置かれたタイトル
シングル3作目のタイトルは一語です。タイトル曲の名前でもあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アルバム | シングル3作目「SWEAT」 |
| リリース | 8月4日 18時 |
| タイトル曲 | 「SWEAT」 |
| 収録 | 「WHAT!」 |
| 前作 | 4月「Who is she」 |
4月以来、4か月ぶりです。上半期に一度、夏の終わりに一度。季節をひとつずつ辿っていく間隔ですね。
8月初めに夏の曲を出すのは遅いほうです。ところがタイトルが汗なら話が変わります。夏の真ん中より終わりのほうが似合う言葉ですから。6月の汗と8月の汗は同じものではありません。
アフロハウスという選択
この曲はアフロハウスをベースに、エレクトロニックポップとラテンのリズムを重ねています。
アフロハウスは、反復する打楽器の上に体を乗せる音楽です。メロディで引っ張る代わりにリズムで押していくほうですね。汗というタイトルとよく合う構造です。
夏の曲の初期値はたいてい涼しさです。水、風、氷のようなもの。ところがこの曲は反対側を選びました。暑さを避ける代わりに、その中へ入っていく選択です。
視線が合う瞬間
この曲が抱えているのは季節感だけではありません。視線が合う瞬間の緊張も一緒に入っています。
汗と視線は妙につながっています。どちらも隠そうとしても隠せないものですから。目が合えば表情が先に反応し、暑ければ体が先に反応します。意志より前に出るものたちですね。
夏がほかの季節より感情の表れやすい季節なのも、そのせいかもしれません。服が薄く、顔が赤く、息が上がる。何かを隠すには不利な条件です。
今夜は、こんなふうに
窓を開けて、扇風機は弱にしておいてください。この曲には完全な涼しさより、生ぬるい状態のほうが合います。
そして今年の夏に汗をかいた瞬間をひとつだけ思い出してみてください。運動でも、歩いてどこかへ行ったことでも、人の多い場所に立っていたことでも。
夏はもう下り坂です。8月初めを過ぎると、朝晩から先に変わりはじめます。そのときになれば、汗は厄介なものに戻るのではなく、そもそも出なくなります。
だからいま流しているものは、いまにしかないものです。夏の終わりに残る最後の証拠。「SWEAT」。
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NONOL 編集部
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